正誤表『大学受験 日本史 形式別演習ドリル』 - 2024.04.03
「未来の公園」をつくる男
パ-クベンチャ-カンパニーが、日本経済を立て直す!
はじめに—ドラえもんがいる22世紀のような世界を目指して!
♦地方の衰退を食い止める「公園再生事業」とは?
2014年に発足した第2次安倍改造内閣が、「地方創生」をスローガンに掲げました。「地方創生」は、国全体の急務です。
人、モノ、カネ、情報、サービス、機能、娯楽等の「東京一極集中」により、その他の地域は、衰退の一途をたどっています。
地方の産業が衰えると、雇用がなくなり、若い人がどんどん都心に流出します。その結果、少子高齢化が加速し、町や村は過疎地域となります。
商店やスーパー、ガソリンスタンド、学校、郵便局、公共交通などがなくなり、住民の生活水準の維持はょりいっそう困難になっていきます。
空き家や耕作放棄地が増えるだけでなく、建物の老朽化、獣害や病虫害といった問題が発生し、住民の安全な暮らしを脅かすのです。
この本は、民間企業が主導で行う「公園の再開発」により、地方創生を実現していく可能性を示す本です。老若男女が集う「公園」の中に地域経済が発展するシステムを組み込み、そこを拠点に、市町村全体を復興させていくのです。
このプロジェクトを「パ—ク・デベロップメント」と言います。
これまで、地方創生事業を主導していたのは自治体や第三セクタ-でした。しかし、「経営思考の欠如」のせいで失敗することがほとんどでした。
民間主導の「パーク・デベロップメント」は、ディズニ-ランドのように「人々がすすんでお金を使いたくなる公園」を「プロの集団」でプロデュースする事業です。
本書は、次のような方に読んでいただきたいと考えています。
・地方創生に関心のある方
・ふるさとのために、何かをしたい方
・地方創生ビジネス関係者
・公園に出店したい飲食店、その他の事業主
・PFI事業関係者(※22ペ—ジ参照)
・アウトドア系ビジネス関係者
・公園でイベント開催を企画する企業
私の経営する会社では、これらの方々と一緒に、千葉県にある「稲毛海浜公園」のリニューアル事業を行いました(イメージ写真)。
人気のなかった砂浜は、
・ホワイトビーチ(白い砂浜)
・サンセットが絶景の「海へ延びるウッドデッキ」
・グランピング
・small planet CAMP GRILL
・大人も楽しめる「リゾ-トプール(稲毛海浜公園プール)」
などの設置により、「地元の魅力とワクワク体験」
が詰まった場所に生まれ変わりつつあります。
そして「パーク・デベロップメント」は、社会貢献と収益性アップを同時に叶えることが可能な「“三方良し”のまちづくりプロジェクト」です。ぜひ、あなたも参加してみてください。
♦うまくいく「地域創生ビジネス」の秘訣
多くの地方自治体が「地域創生」に取り組んでいるのに、目に見える結果を出せている地域は、まだまだ少数です。
たとえば、山梨県南アルプス市が進めていた「地域活性化特区事業」の中核となる民間企業が、開業わずか数力月で経営破綻の危機に直面しました。
また新聞各紙が「成功事例」として取り上げた「青森駅前再開発ビル」も、オープン時から赤字決算となりました。
地方創生ビジネスは難しい、と思われがちです。しかし、私の携わっている、民間主導の「パーク・デベロップメント」事業には、「うまくいく秘訣」がたくさんあるのです。
代表的なものを、「3原則」として提示しています。
1.地元企業とWin — Winの関係
都心に本社を置く「大手開発業者」だけが利益を得て、地元の中小企業、商店、飲食店、農家、伝統工芸職人などに還元されないシステムは必ず破綻します。
地域コミュニティが自立し、経済が「域内循環」する「ローカリゼーション」を実現します。
2.地元の魅力を引き出し、発展させる
地域資源と無関係の近代的なランドマークを建てたり、消費ターゲットが地元住民ではない「ハコモノ」を建てたりしてはいけません。
必ず、その土地ならではの文化、芸術、風習、自然、景観、歴史、味、方言、教えなど 素材にした「グランドデザイン」を描きます。
3.公園を軸にした「地域経済循環システム」をつくる
園内には、利便性、防犯、モビリティ、教育体験、文化の伝承.発展、収益性、雇用創出、市場開拓など多くの地元ニーズが叶う「高度なAI機能」を搭載します。
そうすることで、公園を軸にした「地域経済圏」が効率よく発展し、都市部と地方の格差が是正されるのです。
本書では、これらの3原則を、より詳しく解説していきます。
「パーク・デベロップメント」は、ただの「公園リニューアル事業」ではありません。
その地域の「公園」を利用して「ドラえもんがいる22世紀のような機能」を持たせ、その周囲に、持続可能な社会を創造していくことを使命としています。
1000年の歴史を持つまちや日本昔話に出てくるような山間部の農村でも、その土地の良さを維持しながら、人口増加や経済発展が見込める画期的な施策なのです。
2023年3月吉日
石山高広
著者略歴
石山局広(いしやま・たかひろ)
株式会社ワールドパークCEO。京ガールズコレクションの創業メンバーとして プロデューサー歴任。その他にも化粧品事業などを立ち上げる。
2016年に独立。遊休地・活用されていない公的資産を生かす不動産開発、商業施設のプロデュース やブランディング事業を行う株式会社ワールドパークを立ち上げる。
2017年より「ワールドパーク連合体」を組織し、稲毛海浜公園再整備における千葉市との共同事業 「SUNSET BEACH PARK INAGE」プロジェク卜を開始(https://smsetbeachpark.jp/)。
以下の設備を整備し、多数のメディア取材を受ける。ホワイトビーチ(白い砂浜)/絶景サンセットが見られる「海へ延びるウッドデッキ」/グランピング/大人も楽しめる「リゾートプール」。
2021年4月に、「SUNSET BEACH PARK INAGE]の第一弾プロジェクト、「small planet CAMP & GRILLJをオープン。現在、官民一体の地方創生プロジェクトとして日本全国の「バーク・デベロップメント事業」を企画中。
序章 もしも日本中の公園が「リゾ-トパ-ク」になったら
公園再生は、前例のない地方創生の成功メソッドになる
日本中の公園を「個性豊かな公園」に変えたい!
第1章 日本の「地方創生破綻Jを公園再生が救う
なぜ日本は「脱・東京一極集中」できないのか
これまでの地方創生は「補助金依存体質」1?
地元カラ—を出さず、無理矢理「都市化」で失敗
「公園再生事業」こそ、地方が生き残る唯一の道
物心両面のセ—フティ・ネットになり得る最適な場所
今こそ地方のベンチヤ—よ立ち上がれ!
第2章 もし、1400力所の公園が「パ-ク・デベロップメント」されたら?
近所の公園は一番身近な「テーマパ—ク」だった!
ブルックリン・ブリッジ・パ—クが、貧民街を高級住宅街に変えた
公園再生で地域の人々の意識が大きく変わる
「パ—ク・デベロップメント」は、若者主導の地方創生
行政投資以上の歳入を見込めるビジネスモデル
行政の「理想」は、民間との「共創戦略」でしか実現しない
「全国パ-クデー」で日本中が元気になる!
第3章 地方創生産業を変える「パ-ク・デベロップメント」
2017年4月、稲毛海浜公園内リニュ—アルの公募が開始
日本一サンセットが美しく見えるピア
黒い玉砂利の海岸が白砂のビ—チに変わった!
自然と共生しながら楽しむ、新時代のグランピング施設
ほかのどこもやらなかった、「プロポーザル」での独自提案
「花の美術館」は、「愛犬歓迎」の新スポットに
地元の文化と今の時代が融合した新しいイベントを創る
「マルシェ」のコミュニティが生む公園内の経済循環
公園再生を、誰もが参入できる『産業」に変革していく
第4章 STEP1 パ-ク・デベロップメント実践編
どうやって行政のプロポーザルを勝ち抜くか
公園再生ビジネスの、最初にして最大のハードル
プロポ—ザル公募時の「稲毛海浜公園」
行政サイドの「サウンディング」が' 地域活性の最初の一歩
まずは、行政の「オウロポーザル」をリサ-チ
「地元の魅力最大化」のアイデアを100個出す
50年先の公園文化にリンクしていくアセットを提案する
「自然」を活かす空間デザインを重視しよう
事業の期待値を上げれば、「資金調達」がより円滑になる
『マ—ケテイングデ—夕」によるエビデンスが信頼性のカギ
行政・地元住民へのプレゼンは「30分以内」
第5章 STEP2パ-ク・デベロップメント実践編
事業成功のカギは「人をいかに巻き込むか」
「パ-ク・デベロップメント』を進めていく上で必要なマンパワ—
プロジェクトが3倍速!「増殖するチ—ム」のつくり方
地元の「あったらいいな!」をカタチにしていこう
利益は地元に還元してこそ「公園再生」は盛り上がる
サスティナブルを実現する公園での取り組みとは
第6章 「公園XIT」を軸にした
「地域経済循環システ厶」とは?
行政ができないことは、民間のDXで実現する
Webサイトの「裏側」のシステムをつくり込む
公園は最新テックの「イノベ—ションハブ」
「ミシュラン・パ—クガイド」も夢じやない!
日本中のパークがイベント一色に! DXが世界の公園をつなぐ
第7章 世界中の公園を「人々が集うテ-マパ-ク」にしたい!
地元文化をおざなりにする、悪しき「商業化」や「箱モノ行政」
「ペット禁止」が、公園の価値を下げる
「若者がしたい仕事」がありますか?
都市計画からもれてしまった公園を再生する
これからの日本は、観光立国ではなく「公園立国」に
地域を変える公園再生が、新たなスタ—トアップを創り出す
ベンチャー企業の参入で、新たな業界づくりが加速する
20年後の世界は「日本式のパークメソッド」であふれている!
地元を元気にしていくために、ビジネスマン人生を賭けたい!
誰にでも挑戦可能なブル—オ—シャンのビジネスに