新刊

青年の思索のために

さらなる日本人の希望の進化の道を開く礎として、この本は欠かせません。

著者 下村 湖人
ジャンル 教養
シリーズ エッセイ・ライトエッセイ
出版年月日 2020/08/05
ISBN 9784341172381
判型・ページ数 4-6・210ページ
定価 本体1,500円+税

序文 

 この本は、イエローハットの創業者鍵山秀三郎氏のご著書の中で、何度も紹介されていてその存在を知ることになりました。
 鍵山氏は、20代の頃にこの本を手に入れ、何度も何度も読みかえし、けっして飽きることなく、今も座右の書として離さないとありました。
 これは気になりますよね。さっそく取り寄せて読んでみますと、なんのことはない、私もこの本の虜になってしまい、大切な座右の書となってしまいました。
 この読後の感動を多くの方と共有したい!と思っていたのですが、すでに絶版になっております。
 ここで諦めてしまったら、「読書のすすめ」の名が廃る!ということで、<ドクスメレーベル> 第二弾という形で、多くの方の想いを乗せ、ここにこうして復活の喜びを得ることになりました。
 <ドクスメレーベル>としての第一弾は、昭和53年に発売になった関大徹著「食えなんだら食うな」という本の復活でした。この本は大変な好評を得て、 喜びのお便りもたくさん頂きました。 

 この国の文化は、目に見えないモノを感じ取る固有の感性を持っています。
 「古池や 蛙飛び込む 水の音」に代表されるような俳句や、単なる色を多くの分類にしてみせる力、虫の鳴き声に情緒を感じとる優しい心根。
 これらの先袓から育まれ受け継がれた感性をけっして失くしてよいはずはありません。しかし、 いまやそれが失いつつあるのが事実ではないでしょうか。 

 「心」のことを「脳科学」といい、「情緒」のことを「神経伝達物質」といい、「慈悲心」を「オキシトシン」などという。はたまた、人間それ自身にも「人材」という言葉に置き換えて、学歴やら年収やらと、何でもかんでも「見える化」にして、測れるモノへと一生懸命です。これで人は本当に「見える」といえるのでしようか。そんなわけありません。
 目に見えないモノでも明らかに存在しています。それが見えない、見ようとしない結果、不安と恐怖心によってしか、未来を想像できなくなっているのではないでしょうか。
 この本には、見えないモノを掴み取る不思議な力を有しています。この力を体感し、納得し、 合点がいくとき、新しい希望に満ちた進化の道が見えてまいります。
 少し大袈裟なように聞こえてしまうかもしれませんが、私自身がそうでしたから最近よくある過大広告ではありません。

 「青年の思索のために」という書名ですが、そんなことはありません。
 本文にこんな一節があります。
 『自分で自分を支配する力のないものにとっては、束縛が善であり、解放は悪である』
 思索のない人間は、束縛が楽で嬉しいのです。それは本当に人間であるといえるのでしょうか。 解放を求める思索に、 老若男女の区別に関係ありません。
 今に生きる私たちは、過去の日本人の方々に恩返しする大きなチャンスだと思います。
 さらなる日本人の希望の進化の道を開く礎として、この本は欠かせません。
 さあ! みなさんもこの不思議な力を持つ本書の世界へとお入りください。

   「読書のすすめ」 店主清水克衛

 

著者略歴

下村 湖人(しもむら こじん)

1884年(明治17)佐賀県生まれ。小説家・社会教育家。
東京帝国大学英文科卒。大学卒業後は母校佐賀中学校教師、鹿島中学校校長等を歴任。辞任後は講演や作家活動で社会教育に尽力する。
代表作に、青少年に多大な影響をあたえた『次郎物語』がある。

序文

人生随想  

人生と出発  
人力の限界  
努力と天啓  
理想と実践目標  
そろばん哲学  
自らを責める  
進む心と退く心  
仕事の心がまえ  
非運に処する道  
職業に誇りをもて  
五つの道  
新しい幸福のために  
社会人としての生活態度

真理に生きる  

百足虫の悲哀  
法眼と玄則  
苦労人  
旗じるし  
小発明家

心窓去来

復刊に寄せて
近畿大学付属中学校教諭 京都逆のものさし講代表 片木 真也  
福岡県立太宰府特別支援学校教諭 辻 幸彦

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