正誤表『大学受験 日本史 形式別演習ドリル』 - 2024.04.03
“築20年“からのアパ-ト・マンション経営 “成功”の秘訣!
~築古でも“入居率95%超え”を誇るプロの知恵~
まえがき
築年数の経過した賃貸アパート・マンションを経営されているオーナーの皆さま。
「だんだん、建物の修繕にお金がかかるようになってきた、空室が増えてきた・・・。
収支は悪化する一方だし、そろそろ建て替えなければならないか」
と、悩んでいませんか。
その必要はありません。
そのお悩みは、建物を長く活用することで解決できます。
私は束京都世田谷区で不動産コンサルティング会社「株式会社 市萬」を経営している、西島と申します。日々、30名のスタッフと不動産の問題解決を行っています。
当社の特徴は、管理する物件の約75%が入居付けに不利と言われがちな「築20年」 以上の築古物件であることです。
それでも2023年現在、「11年連続(132力月)」でほぼ満室に近い「入居率 95%以上」の実績をあげております。
これは、経験やノウハウの蓄積の結果と自負しております。
不動産会社への相談といえば、「売りたい」「買いたい」「貸したい」「借りたい」といった内容を想像されると思いますが、当社は一般的な不動産会社とは少し違い、 「空室が多くて、どうしたらいいかわからない」「この計画、本当に進めていいの?」
といった相談が多く寄せられます。
特に最近は、こんな質問が増えています。
「せっかく賃貸マンションを建てたのに、賃料は下がるし、修繕費の負担が大きく大変。どうしたらいい?」
「アパートを建て替えようと思っているけれど、本当にいいと思う?」
こうしたご相談に対して、これまでの経験をもとに、お持ちの不動産の将来の収支を計算し、その数字を根拠とした解決策を提案しています。
計算の結果、ほとんどのオーナー様に「苦しいのは今の一時的なもの。ここを乗り越え、保有し続けると収支は良くなりますよ」と申し上げることになります。
♦賃貸経営には苦しくなる時期がある
賃貸不動産を複数保有し、まわりからは「賃料収入が多くてうらやましい」と見られている富裕層の方でも、実は賃貸経営に悩んでおられることが多いものです。
とりわけバブル時代に高額な建築費をかけて建てられた、築30年を超えた物件をお持ちの方から、このようなご相談が増えています。
本書でくわしく説明しますが、借入れをして賃貸不動産を建てた場合、築後20年を過ぎたころから、さまざまな要因で収支が悪化して経営は苦しくなります。そうした 事実も、また「建物が実際どのくらいもつのか」ということについての、正しい情報がオーナー様に届いていないことも、悩みが大きくなる要因の一つになっています。
築年数を経て収支が悪化してきた時期に聞こえてくるのは、賃料の下落、空室の増加、設備や外装の修繕などきびしい話ばかりで、将来への希望が見えません。その中で赤字が何年か続くと、「今後はずっとこの状態が続くのか」と悲観してしまい、「賃貸マンションなんて建てなければよかった」と嘆く方、「もうこれ以上は無理」と建 て替えや売却をする方も出てきます。
ですがここであきらめたり、投げ出したりせずに、長期的な目線で経営に関わっていただければ、必ずよくなる時が訪れるのです。
♦これからの賃貸経営は建物長期活用の時代
賃貸経営を適正な収益が出る姿に戻すために、どうしたらよいのか。
その答えは、「今ある建物を長期活用すること」です。
建て替えずに建物を長く活用することこそ、今の時代に合った解決法であり、それが健全な賃貸経営を行う道だと私は考えます。
建物を寿命まで活用し続け、収益の最大化を実現することが、賃貸経営の成功を意味します。
累計6作目となる本書では、正しい情報とともに、今、賃貸経営の収支が悪化して悩んでいる賃貸オーナーの皆さまに、「大丈夫です、安心してください。このあと、良い状況に変わっていきますよ」ということを伝えたくて、執筆しました。
賃貸経営では、築20年から30年に至る厳しい時期を乗り越えれば、その後は建物の長期活用により、何十年にもわたって安定した収益を得られるよぅになることを、ぜひ知っていただきたいと思います。
西島昭
著者略歴
西島昭 (にしじまあきら)
株式会社市萬 代表取締役、公認不動産コンサルティングマスター
大学卒業後、株式会社リクルートに入社。
1999年、不動産に関する問題解決に特化したコンサルティングを行う「株式会社市萬」を東京都世田谷区用賀に設立。金融機関と提携し、様々な不動産保有者の問題解決を行っている。
不動産有効活用、貸宅地の権利調整、相続対策、資産・事業の継承、賃貸不動産の運営管理、不動産売買の仲介等など、総合的な不動産コンサルティング事業を展開。
著作として「築20年超えのアパート・マンションを満室にする秘訣」「お金が貯まる不動産活用の秘訣」(ごま書房新社)ほか、累計6作執筆。
【築古アパ—卜“復活”の物語】
〜築29年の空室物件が満室になるまでの半年間に何が起こったのか!?
その軌跡を写真で追う〜
まえがき
第1章 「建て替え・売却」と「長期活用」はどっちがお得?
1 苦しい「今」を乗り越えた先の「豊かな未来」
築20年を超えてからも、長く収益を得られる賃貸経営
事例 建て替えから長期活用に切り替えて成功
事例 売却か?長期活用か?
売らずに賃貸経営を続ければ、将来の経営状態はよくなる
2 建物長期活用がお勧めな理由
建物の寿命は意外と長い。木造60年、鉄筋コンクリ—卜造80年
原因の一つは、法定耐用年数を基準としたビジネスモデル
法定耐用年数よりも建物の寿命は長い
建物長期活用で重要な耐震性能
長期活用で収益が1.3倍に
高騰する建築費+下落する賃料で建て替えは収支が合わない
建て替えで収支がよくなるのは最初の10年だけ
事例 建て替えVS長期活用、40年で8000万円もの差
3 古さは物件探しの大きなデメリットにならない
事例 築50年近くでも若者に人気の満室木造アバート
古い建物でも融資は受けられる
法定耐用年数超えの融資には将来を見越した資料が必要
事例 築50年の物件が「唯一無二の人気物件」に
第2章 長く収益を上げるために必須な2つの建物対策
1 マイナス(劣化や不具合)をゼロ(通常)に戻す「建物修繕」
①いつ修繕をすればよいのか?
②定期的な修繕が建物を長くもたせる
COLUMN 建物の情報はきちんと保管を
③まずは建物診断から始めよう
④大規模修繕費用の目安
⑤修繕はどこに頼むのがよいのか
2 入居者ニ-ズに応える「改良工事」
改良工事とは
代表的な3種の改良工事
改良工事費用の目安
融資を活用した資金調達
COLUMN 耐震補強にかかる費用は?
第3章 安定した賃貸経営は「キャッシュフロ—」を知ることからはじまる
1 賃貸経営は『キヤッシュフロ—」を知ることが重要
キャッシュフロ —には波がある……97
シミュレーションで苦しい時期を事前に把握
賃貸経営のお金の相談は不動産経営に詳しい税理士に
2 キヤツシユフ□1に波ができる要因
①賃料の下落 賃料は10年で7%程度下落する
②修繕費の増加増える修繕費。最大のピンチは大規模修繕
③所得税の増加収入は変わらないのに増える所得税
帳簿上は黒字なのに倒産?
「手元に残るお金」がいくらなのか、確認してみよう
3 キャッシュフロ—悪化のピンチを乗り越える方法
「備えあれば憂いなし」事前の備えで乗り切る
借入金の返済期間の延長でキャッシュフロー改善
COLUMN 高入居率がキャッシュフロ—を改善する
第4章 資産運用としての賃貸経営の「大きなメリット」とは
1 賃貸経営の特徴
メリット❶賃貸経営は細く長く収益を得られる
メリット❷収支の予測が立てやすい
メリット❸節税(所得税、相続税、 固定資産税)対策になる
メリット❹他人に任せることができる事業
メリット❺有利な条件で融資を受けやすい
賃貸経営3つの管理業務
大事なのは「お金」の管理
2 建てて終わりではない賃貸経営
賃貸才—ナーに求められる「経営者」目線
「数字」を把握することが大事
「今後のキャッシュフロ-」を確認する
第5章 次世代のために「今、行っておくべきこと」
1 賃貸経営を取り巻く環境の変化
賃貸経営は変革の時代
①少子高齢化と人口減少
②既存ストックの老朽化
③外国人の増加
④環境問題
⑤消費者二—ズの変化
⑥自然災害の甚大化
⑦建築費の上昇
2 ますます重要となるパ—トナ—選び
管理会社は募集力とITへの対応で選ぶ
卜—タルでお金の相談ができる税理士を選ぶ
技術はもちろん対人力のある工事会社を選ぶ
柔軟な対応をしてもらえる金融機関を選ぶ
3 次世代への継承
日頃から賃貸経営継承の準備を
元気なうちに「ヒト」「モノ」「カネ」をバトンタッチ
最優先は資金対策
経営情報を保管・整理しておく
COLUMN おさえておきたい!キャッシュフロ—と相続税の関係
あとがき
★卷末カラー
【建物長期活用を実現する“5つ”の改良ポイント】
〜写真で解説!満室のプロ「市萬」による劇的改良方法〜