新刊

生ハムのマニュアル エキスパ-ト(コルタドールとソムリエ)向け

日本初の生ハムの教科書!よい生ハムの選び方・各国の製造方法・カッテング・歴史 etc これ1冊で本場の生ハムを完全マスタ-!

著者 ヘスス ベンタナス
一般社団法人 日本生ハム協会 
ジャンル 実用・趣味
シリーズ 趣味・娯楽
出版年月日 2023/09/22
ISBN 9784341132811
判型・ページ数 A5・282ページ
定価 本体3,500円+税

著者ヘスス・ベンタナス博士(当協会海外顧問)の推薦文

日本語訳) このマニュアルは、生ハムの専門家と愛好家の方々にとっての必要性から生まれました。その内容は、生ハムの品質やカッティング、そしてサー ビスを修得するための参考テキストです。
「生ハムをただ知っている」ことよりもさらに深く、生ハムの「ノウハウ」と、職業のための技術を知るだけでなく、自分自身を生ハムに寄与したいと考える姿勢が重要です。そのために、このマニュアルでは、生ハムの特性に影響を与えるさまざまな要因、および生ハ厶の品質や種類の違いを決定する要因について詳しく説明しています。
 このマニュアルを日本語に翻訳する作業をJCHAが引き受けたことは賞賛に値します。JCHAは、地理的には遠く離れていても、生ハムの典型的な味である(うま味)を共有している日本の方々にこのマニュアルをお届けしたのです。 そして特に、渡邊直人氏は、生ハムの食文化を精力的にそして熱意をもって守り、推進しています。

カセレス、2022年6月8日
SiPAヘスス・ベンタナス・バローソ

 

序文と目的

 近年、熟成ハムに対する関心は、生ハムの生産者、コルタドーレス(カッティングする人々)、サービスに携わる人やただ単にそれを食することを楽しむ人々に幅広く高まりを見せています。しかしながら、彼らが職業上の経歴を高めるためにこの商品の知識を学び深めようとする時、科学的・技術的職業訓練のレベルは、複雑で難しいといえます。このマニュアルは、そのような人々、つまり下記の方々に役立つことを目指しています。

1.職業上のコルタドールを目指す人々と既にプロとしてコルタドールと なっている方々。
2.生ハム業界の企業で生産管理や品質管理の分野で働いているマエストロと技術者の方々。
3.食肉販売店、スーパーマーケットやグルメショップなどの一般向け販売店舗にて働いている方々。
4.ホテル、レストラン、カフェ、ケータリングのサービス業界で働いている方々。
5.生ハムの博物館や観光業で美食ツーリズムを行っている企業や団体で働いている方々。
6.差別化された品質の伝統的商品に興味を持っているグルメな消費者。

 そして、このマニュアルの基本的な目的は、真の「専門家」コルタドールやソムリエを目指し、生ハ厶についてより深く知りたいと望み、職業上生ハムのサ-ビス技術を磨き、職歴を発展させたいと願う人々のガイドとして寄与することにあります。そのためには、生ハムの起源、この分野の重要性、さまざまな種類の生ハムの品質の基礎、生ハムの検査方法と欠陥の有無、伝統的なスライスと工業的なスライスのガイドライン、試食して提供することで品質を評価する方法、特性を高める方法、さらには消費の利点、トレーサビリティー、ラベリングなどの知識が必要です。そのため、生ハムに関する他では履修できない特定の学科目のように、この製品の歴史からラベル表示までを俯瞰する必要があることを紹介しています。このマニュアルが提供する完全で包括的な生ハムの知識は、実務家がプロとしての可能性を広げることを可能にします。そして活動!助を始めるために学校やアカデミー、生ハムのエキスパート(あるいはコルタドール)のもとに通う方々は、このマニュアルできちんとした基礎を伴った技術を学ぶことができます。


著者紹介

ヘスス・ベンタナス教授

1990年よりカセレス大学獣医学部食品技術学科教授を務め、食肉製品(特にイベリコハム)の生化学と加工技術の研究を中心に科学的・学術的活動を展開。イベリコ・ハム業界を30年以上に亘り牽引してきた。2年に一度開催される世界生ハム学会の会長を第2回から第8回まで務め、多くの生ハム産業に携わる指導者を育成している。

翻訳者紹介

日本生ハム協会とは
当協会は、「生ハム」についての正しい知識および取扱方法の普及、関連する食文化の啓蒙を目的として、 業界関係および一般の有志が集い、2015年10月に設立された一般社団法人です。

著者へスス・ベンタナス博士(当協会海外顧問)の推薦文
駐日スペイン大使フィデル・センダゴルタ閣下の推薦文
駐日イタリア大使ジャンルイジ・ベネデッティ閣下の推薦文
D.O.P.デエサ・デ・エクストレマドウーラ会長エレナ・デェグゥエス氏の推薦文
AFDJSアカデミア・フランセス・デ・ジャンボン・セック会長・当協会海外顧問アルマン・タウザーネ氏の推薦文当協会最高顧問・服部津貴子先生の推薦文
ご挨拶 一般社団法人日本生ハム協会 代表理事 渡邊直人
ご挨拶 アトム株式会社 代表取締役花田利喜社長の推薦文
序文と目的
謝辞

第1章 生ハムの食文化の紹介

1. 生ハムの食文化-生ハムの歴史における最も重要な事柄・出来事
1.1 生ハ厶をもたらし、その製造方法を編み出したローマ人
1.2 歴史的記述の少ないビシゴート・アラブ支配時代
豚と生ハムの記述が散見されるレコンキスタとカミーノ・デ・サンティアゴの時代
1.3 ルネッサンスとスペインの黄金世紀に最盛期を迎えた生ハム
1.4 19世紀に国際化した生ハム
1.5 20世紀の数々の危機の中で、美食文化の花形となった生ハム
1.6 生ハムのキーワードは伝統と革新の融合
2. 熟成ハ厶産業:現在の重要性と将来の展望
3. 熟成ハムの将来
3.1 「グルメ/フーディーズ」な消費者と「グローカリゼーション」
3.2 品質表示
3.3 ガストロノミーツーリズム

第2章 生ハムの品質決定要因

4. 生ハ厶の3大品質主要因-生ハ厶の特徴は何に由来するのか?
5 第1の品質要因:原料となる動物(遺伝的)
5.1 脂身の脂肪交雑(霜降り)
5.2  赤身の赤い色
6. 第2の品質要因:給餌方法と豚舎内集中飼育か放牧飼育か
7. 第3の品質要因:熟成工程

第3章 熟成ハムの主な種類

8. イベリコ・ハ厶と「セラーノ」、主な特徴
8.1 イベリコ・ハム
8.2  D.O.P.規程で保護されたイベリコ・ハム
8.3 白豚の生ハム
9. 「プロシュット」 スペイン産とイタリア産の生ハムの違い
9.1 パルマ・ハム(翻訳者注:D.O.P.)
9.2 その他のイタリアの生ハム:
プロシュット・ディ・サン・ダニエーレと
プロシュット・トスカーノ(翻訳者注:両方ともD.O.P.)
9.3 イタリアの生ハムとスペインの生ハムの違い
10. 地中海地域、フランスの生ハム
10.1 I.G.P.ジャンボン・ド・バイヨンヌ
10.2 I.G.P.ジャンボン・ド・ラコンヌ
10.3 A.O.P.(D.O.P.)ジャンボン・ド・ノワール・ド・ビゴール
10.4 A.O.P. (D.O.P.)プレシュットゥ(ジャンボン)・ド・コルス
10.5 A.O.P.(D.O.P.)ジャンボン・デュ・キントア
11. 中央ヨーロッパ、中国、米国の生ハム
11.1 アルト・アディジェとチロルのスペック、ブラック・フォレスト・ハム
11.2 ウェストファリア・ハムとアルデンヌ・ハム
11.3 中国の生ハム
11.4 米国のハム

第4章 検品と生ハムのカット

12. 生ハ厶の検品(カーラ)と視覚的・触感的検証 欠陥と変質
12.1 生ハムの最も重要で頻度の高い欠陥や変質
13. 伝統的生ハ厶スライスの工程-カッティング中の解剖学的参照
13.1 ステップA :マサのカッティング
13.2 ステップB :バビージャのカッティング
13.3 ステップC :カデラ(プンタ)のカッティング
13.4 ステップD :ハレテのカッティング
14. 生ハム各部位のスライスの品質
15. 新しい形態 骨抜きハ厶とスライスハム
15.1 骨抜きハム
15.2 生ハムのスライスと大量生産向け包装
16. 生ハムの保存:スライス前、スライス中とスライス後の-賞味期限
16.1 生ハムの賞味期限について

第5章 生ハムの検品・テイステイング

17. テイスティング用の生ハムの選び方
17.1 熟成期間
17.2 飼料の種類
17.3 品種
18. テイスティングとは?
18.1 感覚による分析
18.2 テイスティング
19. 生ハムの品質における10大特性の定義
20. 生ハムの試食を楽しむ5つの約束事
20.1 ステップ1と2(視覚と触覚)
20.2 ステップ3 (嗅覚)
20.3 ステップ4、味覚1(風味と食感)
20.4 ステップ5 味覚2(味と香り)
21. テイスティング・カード、品質の最終評価、生ハムの品質証明

第6章 食べ物としての生ハム。喜びと健康

22. マリアージュ:生ハムと相性の良い料理と飲料-生ハ厶の料理
22.1 生ハムと相性の良い料理と飲料
22.2 生ハムの料理
23 栄養価と生ハムの摂取が身体的・精神的健康に及ぼす影響
23.1 生ハムの栄養価の高い成分
23.2 「ムード・フード」としての生ハム(気分を向上させる食品)
24. 生バム消費にまつわる迷信
24.1 迷信-1 :生ハムは「太る」「コレステロールを上げる」?
24.2 迷信-2 :生ハムは血圧を上げる?
24.3 迷信-3 :硝酸成分には発がん性がある(硝酸成分のリスク)?
24.4 迷信-4 :加工肉は大腸がん(CRC)の原因になる?

第7章 生ハムの管理とラベル表示

25. トレーサビリティー、安全性、品質の管理
25.1 生ハムのトレーサビリティー
25.2 熟成ハムのHACCP
25.3 官能品質を管理・保証するシステム
25.4 品質保証の確保
26. 生ハ厶のラベル表示
27. 生ハムに関する参考文献

実技参考資料
スペイン産生ハムカッティング実技について

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