新刊

私が一番受けたい「いのちの授業」

30万人が泣いた。教科書にもなった実話。いのちに向き合えば、子どもも 親も 幸せになれる 

著者 鈴木 中人
ジャンル 実用・趣味
シリーズ 教育・倫理
出版年月日 2024/06/28
ISBN 9784341088613
判型・ページ数 4-6・204ページ
定価 本体1,300円+税

はじめに

 ある日、お手紙が届きました。
 子どもとお母さんからのクリスマスカードです。

「けいこちゃんへ 
 メリークリスマス およめさんになれて よかったね。
 てんごくでも、かぜをひかないようにしてね。
 わたしも いのちをたいせつにします。
 みんなをまもってくれて、ありがとう」

「鈴木中人様
 いのちの授業を娘と聴きました。
 涙があふれました、本当に感動しました。
 家族がいっしょにいること、普通に暮らせることがどんなに幸せかと思います。
 今みんなに伝えたい、私が一番受けたい『いのちの授業』です。
 いのちのバトンをもらいました。
 ありがとうございます」
 お二人の姿が目に浮かび、胸が熱くなりました……。

 私は、全国で「いのちの授業」をしています。
 長女・景子(当時 6歳)を小児がんで亡くした体験を通じて、「いのち」「生きる」「家族」「大切なこと」「幸せ」などをみつめるものです。これまでに1000校を超える学校を訪問しました。「いのちの授業」には、 30万人を超える方が参加し、小学校で使う道徳の教科書にもなっています。
 たくさんの子どもたち、家族、大人と出会い、「いのちのメッセージ」をもらいました。そこには、いのちや家族への思いがいっぱいあふれていました。みなさまの姿と思いに涙がこぼれました。
 特に子どもたちからのメッセージは、大人が見失いかけている、大切なことに気づかせてくれました。一方で、子どもや大人の姿に、社会の現実も感じさせられました。

 今、いのちが粗末にされるニュースが連日報道されています。
「子どもの心や社会はどうなっているのだろうか」「家庭・学校・地域で、いのちの大切さをどのように子どもと育んだらよいのか」「いのちをどう支えて守ればいいのか」多くの人が、戸惑い、思い悩んでいます。
 しかし、実は揺れ動いているのは子どもや社会ではなく、私たち大人の心ではないでしょうか。だからこそ、いのちに向き合い、いのちを大切にする心を育んでほしい。自分の生き方をもう一度みつめてほしい。切にそう願うのです。
 その思いを胸に、いのちの実体験と実話、子どもや大人の生の声をもとに、いのちを育むために大切なことをこの本に綴りました。大人が子どもに示し教えることであり、大切にしたい「いのちの眼差し」を芽吹かせてくれるものを収めたのが本書です。
 あなたは、たくさんの「いのち」と出会います。もし自分ならどうするだろうか。いのち、生きる、家族、幸せとは何だろうか。出会うたびに、自身にそう問いかけてみてください。

この本は、「いのち」と「幸せ」を育む本です。
生きよう! 
きっと幸せになれるから―。 
そう感じてもらえれば幸いです。
では、「いのちの授業」を始めましょう。

◆著者略歴

鈴木中人(すずきなかと)

1957年生まれ。NPO法人いのちをバトンタッチする会代表。81年㈱デンソー入社。
92年、長女の小児がん発病を機に、「いのちの授業」や小児がんの支援活動に取り組む。2005年、会社を早期退職して、いのちをバトンタッチする会を設立。
いのちのバトンタッチをテーマに、いのちの輝き、家族の絆、生きる幸せ・働く喜び、良き医療を全国に発信する。1,000校を超える学校を訪問、授業や研修には30万人が参加、小学校・道徳の教科書にもなる。
三重大学医学部非常勤講師、元厚生労働省がん対策推進協議会委員なども務める。
著書は「『いのちの授業』をつくる」(さくら社)「子どものための『いのちの授業』」(致知出版社)など多数。

はじめに

第一章 小さな いのちの話

発病
入院
小児がんと暮らす
再発、輝きのある生活を
最後のお誕生日
生き抜く
悲しいウソ
お別れの挨拶?
ターミナル
尊厳ある生
6歳のお嫁さん

第二章 「いのちの授業」を始めた理由

逆縁の悲嘆
大切な人をおくること
子どもの供養とは
いのちのバトンタッチ
人生二度なし、子どもの分まで生きる
「いのちの授業」を始める
私にできること

第三章 いのちを育むために大切にしたい 10のこと

①子どもに誕生物語を語る
 生まれてきてくれてありがとう、産んでくれてありがとう
愛されているいのちの話をする
心を育む階段を大切にする
あの日の誕生物語を話す
愛された体験の薄い子には見守られている実感を
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

②人の生死に向き合う
 人は、生まれて、生き、そして死んでいく
人は死んでも生き返る? リアルな死を体験させる
「お姉ちゃん、死んじゃった」から「ぼく、死ねない」
「いのちの真理」を教える
身近な人の死に向き合う
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

③ひとりの人間は、尊い存在なんだ
 厳しい現実 それでもいのちを思い、尊ぶ
いのちの尊厳を思う
「いのちの現実」に向き合う
「死にたい」に思いを寄せる
いのちの目線を大切にする
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

④みんな、つながっているから
 いのちへの思いが家族の絆になる
先生の涙
いのちは一つではない 縦のつながり
一人では生きられない 横のつながり
ただ寄り添う
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑤大いなるものに手を合わせる
 みんな生かされている
祈る
寿命は誰が決めるのか?
手を合わせる営み
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑥いのちのバトンを胸に生きる
 体のいのちと心のいのち
今も、いっしょなんだ
景子ちゃんに会えました
いのちのバトン
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑦普通の生活をきちんとする
 いのちを輝かせる「場」は日々の暮らしに
いのちを輝かすとは
生活すなわち「いのちの授業」
自分の普通を生きる
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑧まず、大人が生き方をみつめる
 心の根っこのある人になる
生きること、働くことを深める
みんな、いのちの仕事をしています
いのちをみつめる 自分を変える
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑨明日を信じる
 笑顔と小さな夢は100年の種
ストローの水筒を買って
笑顔はこだまする
夢を持つ、夢を応援する
◆大切にしたい「いのちの眼差し」

⑩幸せになるために「いのち」をみつめる
 本当に大切なこととは?
家族一緒のピクニック
いのちをみつめる意味
僕は、生きていきます
◆大切にしたい「いのちの眼差し」
あなたに贈る言葉

おわりに

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