京都癒しの旅

京都生まれ京都育ちの著者がおくる、あなたに寄り添う癒しの旅

あなただけの京都の休日。日常から解放され自分を見つめるセラピ-のような京都の旅を楽しみませんか

著者 下戸 眞由美
ジャンル 実用・趣味
シリーズ 趣味・娯楽
出版年月日 2019/04/16
ISBN 9784341087340
判型・ページ数 4-6・216ページ
定価 本体1,300円+税

-こんな人に読んでいただきたい一冊です-

✨ 京都のお寺でゆっくりと流れる時間を味わいたい
✨ 京都でゆっくりしたい、セラピ-みたいな旅が知りたい
✨ 京都のきれいな景色を観ながらゆっくりお茶をしたい
✨ 有名でなくても地元の人に愛されているところを巡りたい

(まえがきより)

水無月を食べる日にとことんこだわる

 五日間の出張から戻り、カバンを置いてふと夕刊を手に取り、私は青ざめました。
 今日が六月三十日だったことが全く意識になかったので。慌てて時計を見ると午後十一 時三十八分、 大慌てで財布を掴みコンビニに走つたのです。
 「水無月、水無月、水無月はどこ?」とつっぶやきながら売り場を探すも見当たらず。
 ない。尋ねるしかありません。
 「水無月はありませんか?」
 「売り切れです」 と冷たい返事。 この時間にはスーパーも和菓子屋さんも開いているはずがない、時すでに遅し。さて、どうしようかといてもたってもいられない気持ちで頭を働かせます。
 そうだ、家に甘納豆があれば『なんちゃって水無月』が作れるはず。急いで家に引き返してそこかしこを探し回るも見つからず、 ため息をついて時計を見るとすでに日付が変わっていたのです。
 あぁと、全身の力が抜けその場にへたり込んでしまぃました。

 京都で生まれ育つたものにとっては六月三十日に 『水無月』 を食べるということは当たり前のこと、当たり前すぎて忘れるなんてありえないことのなのです。
  (中略)

 今、旅の仕事をしていますが、六月三十日の『夏越(なごし)の祓(はらえ)』の旅案内の時には、水無月を食べに行きましょうとお客様に半ば強制的にお勧めしています。
 水無月への想いを聞かされたお客様は「そこまで言われたら、食べずに帰れませんね」と他の和菓子に日もくれずにそれを選ばれることに。
 それを食べているうちに魔法に掛かったように、 これで夏を乗り切れると思えてくるのは先人たちから受け継がれた水無月の持つパワーに間違いないのです。

 あなたの故郷でも、 この日にはこれを食べるととことんこだわったものがありますか、食べもの、 習わしなどへの愛着を通して今お住いの地への想いを再確認していただけたらこれ以上嬉しいことはありません。

平成最後の年三月
下戸眞由美

まえがき
水無月を食べる日にとことんこだわる

第一章 初春から春の被岸 -京都の行事や見処に想うこと

今宮神社初詣 ~あの方からいただく甘酒~
貴船神社の若菜神事 ~七草粥のもうひとつの意味~
壬生寺の節分 ~春への期待に繁がる炮烙~
貴船神社の桃花神事 ~桃と辛夷を活けて~
早春の城南宮 ~ポストカードにしたいしだれ梅と苔と散り椿~

第二章 桜咲く頃から夏越の祓 -京都の行事や見処に想うこと

京都御苑で三つの春 ~梅桃桜を一度に愛でる~
松ヶ崎疏水の桜のトンネル ~先輩が教えてくれた桜~
雨宝院の春 ~かつて秘密の花園だった~
東堀川の八重桜・ピンク・白・緑 ~桜が終わったとは言わせない~
壬生狂言 ~いよいよこの時が~
鳥羽水環境保全センターの藤 ~あの藤よりも好き~
今宮神社・夏越の祓 ~神職様のうしろを歩く~

第三章 祇園祇園祭から秋の彼岸 -京都の行事や見処に想うこと

鉾建て・真木建て・曳き初め ~見えないところで命を守る~
《コラム》くじ取り式・京都市役所 ~傍聴席に潜入~
山鉾巡行 ~辻回しはここ~
還幸祭神興渡御・神泉苑 ~お寺に神様がやってくる~
京の七夕・堀川会場 ~よみがえった水の流れ~
五条坂の陶器まつり ~毎年ひとつずつ増える器~
大文字五山の送り火 ~あ-夏休みが終わる~

第四章 お月見から終い弘法 -京都の行事や見処に想うこと

神泉苑・下鴨神社・大覚寺のお月見 ~懐かしいお団子~
大徳寺本坊の曝凉展 ~眼前にお宝が~
時代祭と鞍馬の火祭 ~静と動を一日で~
大覚寺・大沢池、真紅の水鏡 ~その誘惑に乘らないで~
大根焚き・千本釈迦堂 ~立ち上がる湯気~
終い弘法 ~私達の目指した先は~

第五章 一歩離れて見えたこと

鯖街道から若狭の鯖がやってくる
間人の花火は頭に落ちてくる
奈良はほんまに凄い
琵琶湖疏水の桜と菜の花

第六章 心に生きる京の風景と豊かさ

京都に今原町家さんがあって良かった
先に小鳥に、束林院の小豆粥
《コラム》大丸のファミリー食堂が好きな理由
辛い時は、釘抜きさんか鴨川へ
《コラム》宝ヶ池公園球技場を見下ろす狐坂からエールを送る
初天神に参つたら、終い天神にも参るんやで
源光庵で撞く除夜の鐘に想いを寄せて

「は-い」と手を挙げてみる
みやざき中央新聞魂の編集長水谷もりひと

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