1年以内にうつ病から回復したいあなたへ　うつ克服専門カウンセラ－が伝えたいこと

はじめに

　私が「うつ克服専門カウンセラー」となった時、じつはまだ半日は「現職の看護師」として勤務していました。
　その時に体験したのが熊本地震でした。
　連日のように、地元新聞で見かける様になったのが「うつ病、自殺、心のケア…」といった言葉でした。
　当時を思い起こすと、白衣を着て看護業務にあたりつつも、次第に、ある想い、言葉が強く私の心の中に溢れていきました。
「このまま何もしなければ、うつ病も自殺もどんどん増えていく！」
「うつを体験した私はこのままでいいのか!?　ぜったいに違う！」

　平成28年6月末で勤務先を退職、今の活動に専念することとなりました。
「うつ病・自殺.精神科看護」
　これは、自分に与えられた人生のテーマなのだと考え、ちいさな一歩を踏み出しました。
　たった一人での旅立ちでした。明日の収入保障も、守ってくれる組織も、相談できる上 司もいないままに･･･。
「元患者」の無謀な挑戦が始まったのは、うつ病を克服してまだ1年数か月後のことでした。

　それから6年目。この期間、「うつ克服」という目的のために、多くの先生方から学び、 多くのクラィアント様から学びながら、「うつ克服専門カウンセラー」として活動してきました。
　本書の「第4章」は、うつ克服へ向け試行錯誤しながらも前に進もうとされている方たちと私との「うつ病」との闘いの記録でもあります。
　うつ病だけではなく精神科医療からも卒業していかれる方々から、
「生きててよかった、死ななくてよかったんだ！」。
　その言葉を聞くたびに、私自身も「生きててよかった」と心から思うのです。

　私が住む「火の国」くまもと
　その象徴である、あの熊本城のすばらしい石垣を見るたびに思うのです。お城を支える 「土台」がしっかりしていないと、些細なことでグラグラしてしまう。一つ一つの石が絶妙なバランスで組み合わされる事によって石垣は出来ているのです。
　うつ病を、崩れかけた石垣にたとえれば、「お薬」という「石」だけでなく、「睡眠」「食生活」「運動」といった、一つ一つの「石」を積み上げることで、しっかりとした「土台」 となり、頑丈な「石垣」となるのではないでしょうか。

　私の元には、書籍やブログ、ホームページなどから知った方々からたくさんのお問い合わせを頂きます。しかしクラィアント様の半数の方は直接お会いしたことがありません。
　でも、それでもいいのです。その方たちが、うつ病を乗り越え、心から笑顔で人生を生きて下さるのなら…。その方の笑顔に、また笑顔になる方々がいて、日本中に幸せの「輪」 が広がっていくのなら…。

　本書が刊行を迎えるためには、多くの方々の支えなしにはあり得ませんでした。
　とくに、アンケートにご協力くださったクラィアントの皆様には、心より感謝申し上げます。皆様から寄せられた言葉の一つ一つに、きっと多くの方々が励まされることでしょう。

　うつ克服という正直、シビアなテーマを「人生の目的」と決意した以上、これからも体験するであろう困難に負けずに、火の国の国人として邁進します。

　本書が、一人でも多くの方々の新たな人生を歩む道標となることがあれば幸いです。

令和3年11月

　　　　　　　　　　看護師後生川礼子

♦著者略歴

後生川礼子(ごしょうがわれいこ)

「後生川うつ専門研究所」代表。
看護師、うつ克服専門カウンセラー、1978年熊本県生まれ、2男1女の母。
現役の看護師時代にうつ病となり辛い闘病生活を送る。当時のうつ病治療に大きな疑念を抱いたことを機に自ら試行錯誤、1年間で克服した経験を持つ。看護師復職後に起業。日本全国でうつ回復を目指す方々へ伴走すべく 24時間365日、独自のサポート体制を確立している(全国訪問・WEB・電話)。

カウンセリング計画書を作成しオーダーメイドのカウンセリングスタイルで実施中。 著書に「あなたのうつ絶対克服できます！」「次にうつ克服するのはあなたの番です！」「あなたは本当にうつ？」「うつの常識を疑ってみよう」「<改訂新版>あなたのうつ絶対克服できます！」(ごま書房新社刊)等がある。

第１章　うつ病と「睡眠」について

「睡眠」の軽視こそが大問題
うつ病に至る前
うつ回復に向けて
うつ克服後の再発防止

第２章　うつ病と「食生活」について

腸内環境を整えセロトニン分泌を促す
うつ病に至る前
うつ回復に向けて
うつ克服後の再発防止

第３章　うつ病と「運動」について

安静は厳守しなくていい
うつ病に至る前
うつ回復に向けて
うつ克服後の再発防止

第４章　後生川うつ専門研究所
「20時間カウンセリングJの記録

♦相談者Aさん・40代女性のプロフィール
第1回目のカウンセリング
♦A様　カウンセリング計画書
第2回目のカウンセリング
第3回目のカウンセリング
第4回目のカウンセリング
第11回目のカウンセリング
第16回目のカウンセリング
第20回目のカウンセリング
第24回自のカウンセリング
第27回目のカウンセリング
第29回目のカウンセリング
第30回目のカウンセリング
第33回目のカウンセリング
第36回目のカウンセリング
第39回目のカウンセリング

•アンケ—卜